Paradise Jack
席を立ち、テーブルの真ん中に鍋を置き、小皿や箸を次々に並べていく。
シュウは、紙袋に入ったウィスキーボトルを目ざとく見つけて嬉しそうな声を上げた。
「なにこれ?お土産!?」
「…いちおう、手ぶらじゃ悪いからな」
「わお!ブラントンゴールド!!」
いそいそと、クリスタルグラスをみっつ用意して、嬉しそうに栓を開ける。「飲み方は、ストレートでいいかな?」と聞くものの、返答を待たずにグラスへどぼどぼと遠慮なく酒を注いだ。
「凄く綺麗な色ねえ」
シュウ特製のとりだんご鍋とウィスキーが合うのかはともかく、俺達は「乾杯」と言ってグラスの縁をカツンとあてた。