Paradise Jack


コンビニから逃げるように出て、俺は思い切り怜を睨みつけた。


「なぜ、俺を巻き込むんですか!ここくらいしかコンビニないのに、おかしな因縁をつけられたらたまったものじゃない」

「うっさい!知らん顔しやがって!女ひとりじゃ危ないからってついてきた癖して。…静香ってあれだよな、外面は100%イイ人なくせして、腹ん中真っ黒だろ」

「俺は、自分に正直なだけです。面倒臭かったから知らん振りしただけのことです」

「性格悪!」


腹を立てられる言われなんてない。


「大体、俺には女装野郎と付き合う趣味なんてありませんから」

「俺だってねえよ」


怜は、「まあ、これやるからさ。そういう設定でよろしく頼む」そう言って、手に持ったビニールの袋を俺に押し付けてきた。

なんて安い対価だ!

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