きみへ ぼくから

ほしぞら

今年の夏一緒に星を見に行ったね
親にばれずにこっそりと抜け出して
深夜2時に二人であの丘をめざし



二人とも手ぶらで何も持ってこなかった
あんまり話せなかったけど
それでも楽しかった



二人ちょこんと並んで
寒いからと肩だけを当てて
眠いからと肩に頭のせて
星が見えないと二人して拗ねて
バカみたいな自由な時間がつづいた



一緒にいてすごく楽しかった。
それと一緒にすごく切なくなった
キミとの別れを



ボクが提案した天体観測
なのに
ボクは星を全然見てなかった



ここでキミが星だとか
この時間が星だから
なんてくさいセリフは言わない



キミといると星空も富士山もモナリザも
比にならないほどキミのことがすきなんだ
キミのほうが綺麗なんだ
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