悪魔の恋
[1章]ト マ ド イ
なんとなく目が覚め、時計を見た。
《7:50》
「‥っえ!?」
思わず二度見する。
「‥えっもうこんな時間!?やばっ遅刻するっ」
あたしは慌てて起き、一階に向かった。
ママがお洒落な服を着て鏡の前に立っていた。
「ちょっとママ!何で起こしてくんないのー!?」
「起こしたのに起きなかったから。ママも今日忙しいからー」
あーこないだ遅刻指導があったばっかなのにっ
「もー化粧学校でしよ。朝食抜くねー」
そう言いながら制服に着替える。
「ママ今から出掛けるから、ちゃんと鍵閉めて行ってね?」
「はいはい、行ってらっしゃいー!」
ママの言葉に反応する余裕もなく、あたしは着替えを済まし歯磨きをしていた。
「いま何時だっ」
時計を見る。
《8:15》
‥あ〜遅刻決定だなあ。
今日さぼるか。
♪ブーブーブーブーブーブー
「あ、メール?」
見ると親友の愛子からだった。
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From:愛子
件名:
本文:
れいらおはよー
今日学校来るよね?
相談あるのーー
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宛先:愛子
件名:Re:
本文:
さぼるか迷ってた(笑)
じゃあ行くよ〜
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送信‥。
仕方ない、愛子のために学校行こ。
愛子は昔からあたしの
幼なじみの和樹に恋してんの♪
相談はいつも和樹の話。
あー、あたしも恋がしたい。
だけどさ、誰もいい人がいないんだわ