ただ好きなだけ


未「……賢治…」


好きだよ。
賢治の事は好き。
でも、それは友達だからで。
だから、どんなに健吾との恋に不安や孤独を抱いたって。
賢治に頼ってしまいそうになったって。
大事な、大好きな友達を傷つけれない。
だから、賢治の気持ちには応えられない。
たくさん涙するのも
寂しくなるのも
不安になるのも
健吾だから……。
健吾が好きだから……。
賢治の言うように笑わなくなったとしたら…
それは健吾のことを好き過ぎるからで…


だから、賢治の答えには頷けない。


未「ありがとう、でも……」


“ごめん”そう言うつもりだったのに……
賢治はそれを許してくれなかった。
気付いた時にほ、健吾ではない、賢治の顔が私の間近にあって


…………キス、された?


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