ただ好きなだけ


健「未愛は、誰にでもフラフラするような奴だったの?」


どんな不安にも耐えてきたよ。
1人には広すぎる家で生活することも。
健吾の熱愛報道も。
繋がらない携帯電話も。
健吾の顔が見えなくても。
声が聞けなくても。
ぬくもりを感じれなくても。


私は、健吾との恋をずっと、ずっと守ってきた。
大事にしてきた。


…………でも


未「健吾は、そんな風に私のことを思ってたの?」


健吾は、私の気持ちを信じてくれないの?


健「彼女が、男と二人でいなくなれば、疑いたくも「なるよ」


知ってる。
彼女が、知らない奴といなくなれば…
不安にだってなるって。
だって、私が経験者。


未「でも、私は信じてたよ」


健「……え?」


未「健吾がどんなに熱愛報道に取り上げられようと信じてた」
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