ただ好きなだけ


愛「未愛、見て!!健吾出てるよ」


そう言って見せられた雑誌には、健吾の姿。
私は、別れてすぐに始まった健吾のドラマで
健吾にハマったことになってる。
だから、堂々と健吾を“好き”だと言えるようになった。
望んでたことが叶ったのに。
やっぱり寂しさが募る私は、バカだね。


未「ホントだね!!今回の特集は何?」


愛「夏の思い出特集」


未「ふーん、どれどれ」


そう愛李の雑誌を覗き込んだ時、胸が大きく跳ねた。
……だって、


“恋ですかね”


って書いてあったから。
< 63 / 76 >

この作品をシェア

pagetop