ただ好きなだけ
「え、マジ?」
驚きのあまりなのか、聞き取りにくいほど小さい声で呟く彼に「マジ、だね」そう言うと、彼は、さっきまでの小さな声が嘘のように
「俺、拓海(タクミ)。大学では、野球やってて、ほら、めっちゃ黒いだろ?」
そう言って、スーツの袖をまくり、焼けた肌を見せる。
拓「野球バカだけど、他に最近ハマってるのは、一人旅行!!!!別に一人が好きって訳ではないけどね?あ、でも彼女はいないよ」
マシンガントークのように話始めた拓海くん。
さっきまでの彼とはまるで別人。
少年が、楽しい事を話すかのように
目を輝かせて、自己紹介をする。
もちろん、前の席に座ってる女子高生の顔が笑ってるのは
彼の自己紹介を聞いているからだろう。
拓「よろしくね?」
未「……うん、よろしく」
そう言うと、拓海くんは、満面の笑みを浮かべていた。
この数分の間に見た拓海くんが違いすぎて頭がついていかない。
でも……彼の笑みを見ただけで
なんとなく、ホッとした気持ちになる。
こんなトコで、自己紹介されても……とか
こんなトコで私を巻き込まないで……とか
注目されて、恥ずかしいじゃん……とか?
思ってしまいそうな場面だったけど
不思議とそんな気持ちにはならなくて
彼の笑みだけが、やけに脳裏に焼きついた。
驚きのあまりなのか、聞き取りにくいほど小さい声で呟く彼に「マジ、だね」そう言うと、彼は、さっきまでの小さな声が嘘のように
「俺、拓海(タクミ)。大学では、野球やってて、ほら、めっちゃ黒いだろ?」
そう言って、スーツの袖をまくり、焼けた肌を見せる。
拓「野球バカだけど、他に最近ハマってるのは、一人旅行!!!!別に一人が好きって訳ではないけどね?あ、でも彼女はいないよ」
マシンガントークのように話始めた拓海くん。
さっきまでの彼とはまるで別人。
少年が、楽しい事を話すかのように
目を輝かせて、自己紹介をする。
もちろん、前の席に座ってる女子高生の顔が笑ってるのは
彼の自己紹介を聞いているからだろう。
拓「よろしくね?」
未「……うん、よろしく」
そう言うと、拓海くんは、満面の笑みを浮かべていた。
この数分の間に見た拓海くんが違いすぎて頭がついていかない。
でも……彼の笑みを見ただけで
なんとなく、ホッとした気持ちになる。
こんなトコで、自己紹介されても……とか
こんなトコで私を巻き込まないで……とか
注目されて、恥ずかしいじゃん……とか?
思ってしまいそうな場面だったけど
不思議とそんな気持ちにはならなくて
彼の笑みだけが、やけに脳裏に焼きついた。