信じた恋



岡山君は鼻をおさえながら、
私にこういった。
「…ティッシュ持ってる?」

私は呆然とした
「は?」

「だから…ティッシュ!」

「ああ…はい。」
私はポケットの中に
入っていたティッシュを
渡した。

岡山君は受け取り
鼻をかんだ。

「はあ…ありがとな」

といい、残ったティッシュを
返してきた。

その姿はまるで幼稚園児で恐くない人だ。そう思った

「持ってないんやろ?ティッシュあげるよ。」

「まぢで?いいん?」

「夏風邪なんてたちわるいよ(笑)」

「るせー。」

喋っているうちに
炎天下の中での集会は終り、
教室に戻って行った。

教室に入ると
「桜っ!なんで岡山君
あんなに喋ってるの!?」
と舞が走ってきた。
「岡山君、
多分いい人やで?」

「そうかな…」

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