あの人の背中
授業中
今まで、睡眠時間だった古典の授業。
私は寝なくなった。
ただ、ただ前を眺めている。
彼の大きい背中を
数学の授業。
先生と解き方が違った。
ふと呟いてしまった
「これじゃダメなのかなぁ」
あ!独り言してしまった、、、
恥ずかしい。
と思っていると
彼が振り返った。
「俺も同じ解き方だ!!
たぶん、これでも合ってると思うんだけど」
彼が先生に聞いてくれた。
私は頬を染めながら
また前を眺めていた。
黒板ではなくもっと近くのものを。