Natural
そのとき強い風が吹き、一斉に花びらが舞った。

それを灯りがともしていてすごく綺麗だった。

姫『綺麗だけど桜散ってもったいないよねー。』

そう言う姫にみんな頷いた。

ゴミを捨てた後、タクシーで毅の家に2手に別れて向かった。

姫と美紗子が先にタクシーに乗り、あと1台のタクシーに毅と竜次ともっくんが後のに乗った。

5人は乗り切れないから。

この花見をした場所から毅の家までは30分程度。

美紗子ら2人はさっきのナンパ男の悪口を言いながら進んでいた。

すると前を暴走族が走っていて、信号無視や並列走行、蛇行などしていて音もすごくうるさかった。

なにか大きな旗を持って広がっていたので道を塞いでいた。

タクシーの運転手も

『こいつらはほんと邪魔になるし危ない。』

と言っていて2人は頷いていた。

美紗子は思いっきり兄を思い出していたが・・・。

そして暴走族はスピードは遅く、20キロくらいで走るものだから、タクシーは斜線をはみ出して追い越した。

後ろの車もそうしていたのを美紗子らは見ていた。

すると前からパトカーが急スピードで来ていて

”追いかけるのだろうな。”

と美紗子らが思った瞬間、すごい音がした。

【ガガッ━━━━━━━━━━━━━━━】

とかそういう音だ。

『ぶつかったな。』

そう言うタクシーの運転手の言葉に2人は

『今の音はそんな感じですよね。』

と言った。

パトカーと暴走族車の衝突、そう思っていた。

そして毅の家に到着してりんごとちょっと遊んだ後、家に入り3人を待った。

家の外で車のドアの閉まる音がしたので『来た来た。』と言っていたが一向に入ってこなかったので違う家だったようだ。

それから10分たっても30分たっても来ない。

最初は2人で【何か買ってきてるのかもね。】と話していたが30分以上になるとおかしい。

姫が竜次に電話をしてみたが竜次は出なかった。

そして美紗子が毅に電話をすると電源が入っていなかった。
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