Natural
葬儀が終わり、毅の両親に挨拶をした。
そのときに母親が
『来てくれると思ってたわ。昨日、見つけたのコレ。』
そう言って小さな箱をバッグから出した。
見た瞬間わかった。
美『指輪・・ですね・・。』
どうやって渡すつもりだったのかはもうわからないが、包みには包んでなく、ただ箱の中に指輪が入っていた。
『プロポーズ、するつもりだったみたい。あなたのものよ。これは受け取ってあげて。』
そう言って手渡された。
美紗子はそれを開け、キラキラ光る石のついた指輪を手に取り、左手の人差し指につけた。
美『もう・・左手には付けれないですね・・』
そう言って涙を流した。
美紗子は前にもらったペアリングも右手に付け替えていた。
もう、叶わない願いを思い続けるのはやめたかった。
まだ前向きなことは考えることはできないが美紗子にとっては指輪の位置を変えることは精一杯の前進だった。
『そうね。左手には・・』
そう言って母親も涙を流した。
『ごめんね、あの子があなたを1人にして・・ありがとうね。あの子を思ってくれて・・』
そう言う母親を親戚だろう、同じ歳くらいの人がなだめていた。
美紗子は
美『わたしは毅くんに出会えたことを誇りに思っています。どうかお元気で。』
そう言って逆を向き、葬儀会場を後にした。
そのときに母親が
『来てくれると思ってたわ。昨日、見つけたのコレ。』
そう言って小さな箱をバッグから出した。
見た瞬間わかった。
美『指輪・・ですね・・。』
どうやって渡すつもりだったのかはもうわからないが、包みには包んでなく、ただ箱の中に指輪が入っていた。
『プロポーズ、するつもりだったみたい。あなたのものよ。これは受け取ってあげて。』
そう言って手渡された。
美紗子はそれを開け、キラキラ光る石のついた指輪を手に取り、左手の人差し指につけた。
美『もう・・左手には付けれないですね・・』
そう言って涙を流した。
美紗子は前にもらったペアリングも右手に付け替えていた。
もう、叶わない願いを思い続けるのはやめたかった。
まだ前向きなことは考えることはできないが美紗子にとっては指輪の位置を変えることは精一杯の前進だった。
『そうね。左手には・・』
そう言って母親も涙を流した。
『ごめんね、あの子があなたを1人にして・・ありがとうね。あの子を思ってくれて・・』
そう言う母親を親戚だろう、同じ歳くらいの人がなだめていた。
美紗子は
美『わたしは毅くんに出会えたことを誇りに思っています。どうかお元気で。』
そう言って逆を向き、葬儀会場を後にした。