ショートカットの君に
2話・体育…
ギリギリ、体育に間に合い授業が始まった!

今日は長距離走だった!

みんなは大きなため息を吐いていた!

俺もため息を吐いた…

「せっかく、朝早く起きて髪にアイロンしてきたのに…」

気分は下り坂傾向…

体育教師のやけにガタイの良い、野球部の顧問の菊地がみんなのため息吐いて姿に満足しながら長距離走の説明を始めた!

「男子は1500m女子は800mだ!良いな!」
と、先生が確認すると…

「あの!!!」

と、声をあげた奴がいた!

そいつの名前は田口秋斗!

馬鹿で、少し悪い奴!

まぁ、ちょっとヤンキーみたいな感じだ!

「どうした、秋斗?」

「おれ、女の子になるのが夢なんで800m走って良いですか?」

みんなが爆笑する!

俺も流石に笑った!

「じゃあ、女の子になるなら不要物があるな!先生が取ってやろうか?」

体育教師の菊地は秋斗の股間を睨んだ!

「や、やっぱり男の子の方が良いです!!!」

秋斗は焦りながら座った!

そして、地獄の長距離走が始まった!

最初は女子からだ!

女子はダルそうにスタートラインに行き、笛の合図で一斉に走り出した!

その中でトップに踊り出る奴がいた!

バスケ部の山田あずきだ!

可愛げな名前だが、みんなからクールandビューティーと呼ばれるくらいな奴だ!

頭が良くスポーツ万能、外見はクールでカッコイイ、長い黒髪をポニーテールにしたなんともアニメに出てきそうなキャラだ!

そのためか、山田あずきのファンは多い!

俺は、山田を見ていたが、いつしか由梨の事を見ていた!

少し汗を流しつつその短めなショートカットの髪を上下に揺らして、淡々とゴールを目指していた!

可愛かった!

俺は、自分でも分からないくらい好きになっていた!

これが俺の初恋だった!

そして、女子の方が終わり男子の番になった!

俺はダルかったけど由梨が一生懸命走っている姿を見て、なんだかやる気になってきた!

そして誰よりも先にスタートラインに行き、笛の合図を待った!

俺は、由梨の為に走る!

と、意味が分からない言葉を心の中で叫んだ!

そして、笛の合図で男子も一斉に走った!

俺は40人走る中で、12位くらいだった!

1位を走るのがやたらと足が速い、櫻庭章だった!

あいつは陸上大会にも出てるし1位なのは当たり前だが
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