神が支配する世界
玄関の扉を開けると、冷たい空気が身体全体を包み込む。
「寒!!」
一瞬、家の中に入りたくなったが、その衝動をぐっと抑えた。
「海斗!遅いぞ!」
誰かが海斗を呼んだ。
海斗を呼んだのは、容姿端麗の少年だった。
「よ!悠也!」
海斗は、少年の側に寄る。
「よ!じゃねぇよ…時間ねぇ早く行くぞ!」
悠也は、海斗の額にデコピンをすると、すたすたと歩いていってしまった。
海斗は、その後を慌てて追い掛けた。