神が支配する世界
「海斗様…」
突然、後ろから声を掛けられた。
海斗は後ろを振り向く。
「誰…ですか…?」
後ろに居たのは、身なりのよい白髪の老人だった。
「オルトと申します。また会うことがあると思いますので、お見知りおきを…」
オルトと名乗る老人は、深々とお辞儀をした。
「はあ…」
海斗も軽くお辞儀をする。
「あの…」
じっと海斗を見つめているオルトに海斗は、恐る恐る声を掛けた。
「なんでしょうか?」
「どうして…名前を知ってるんですか…?」
海斗は、じっとオルトを見つめた。
海斗の記憶にオルトという人物は存在しない。