神が支配する世界



突然、玄関の扉が開き、父と母が出てきた。



「母さん…」



「あなた何してるの!!離しなさい!!」



母が叫ぶ。



「嫌!!私の海斗よ!!あんたなんかに渡さないわ!!」



女が叫び、海斗を抱き締める手がより一層強くなる。



「痛……」



「海斗が痛がってるじゃない!!離して…お願い…」



母の声が涙声に変わる。



「お願いだから…離して…」



ついには、泣き崩れてしまった。



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