神が支配する世界
「海斗!!」
誰かが海斗を呼ぶ。
「あっ!悠也!」
海斗は声を上げた。
悠也が海斗の前で止まる。
悠也は肩を上下させて息をしている。
海斗を追い掛けて走ってきたのだろう。
「なんで先に行くんだよ!!」
「あ、ごめん…」
海斗は、すっかり悠也の事を忘れていた。
「はぁ…はぁ…まぁいいや…はぁ…疲れた…」
悠也はふらふらと自分の席に座った。
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃねぇよ…」
悠也が海斗の頭を軽く叩いた。
「だよなぁ…」
海斗は申し訳なさそうに頭を掻いた。