記憶のおとしもの。

『てめ、よくも騙したな!』

人間に変身できるとか
調子こいてるやろ。

…腐ってるやろ。

マヂでこのバカリス
ぶん殴りたい…

ウチはコブシを出そうとすると、
リスはシッポで受け止めて

『まぁ、そう気を走らせずに』

って言い出した。

こいつも、
元この世のリスなんかな…

そしてウチは思い出した。
今日、初めて行く
学校のこと。

『さぁ、バカリス。学校の準備をしようじゃないか!』

『はい!』

ウチは、
初のあの世での学校へ行くんだ。

なんか、
超燃えてきたんだけど!

学校までは
魔法のじゅうたんとか、
カボチャの馬車じゃなくて、

いろんな動物たちが

持ち上げたり
乗せてくれたりして
運んでくれた。

ゴキブリちゃんもいたけど
何でだろう、
全然汚くなかった。

あの世って
この世よりも、

超清潔?

まぁ、
この世での記憶が
ないウチが言っても

説得力ないんだろうけど。