空ノ唄
―ガラッ
教室のドアを開けると、
みんなの視線が集まった。
「すみません。遅れました」
「いつも遅れて来ますね。
速く行動してくださいよ
授業が始められないので」
ほらね…
大人はいつも自分のことばかり…
黙って席についた。
みんなの小声が聞こえる。
「みなさん静かにしてください。
授業が進められませんから」
先生の言葉に耳を傾ける人は誰も居ない。
というか、次第に声は大きくなっていく。
「静かにしてくださいっ!
なんですか、このクラスは。
煩過ぎます」
ブツブツと文句を言いながら黒板を向く。
私は思いっ切り立ち上がった。