Birthday Present
『すぐ保健室に行った方がいいわ。保健委員付き添ってあげて』
『大丈夫?立てる?』
『う…ん…』
床にぶつけた左足を床につけたら、痛くてガクンと崩れてしまった。
『大丈夫!?』
『へい……』
言葉を言おうとした瞬間だれかが私のことを抱き抱えた。
『亮…?』
亮は先生やみんなに構わず走って保健室まで連れてってくれた。
『たいしたことなさそうね。今日か明日くらいまでは痛いかもしれないけど、湿布はれば、痛みは少しひくとおもうよ』
『はい』
『もうすぐ帰る時間だけど、親にに電話して迎えにきてもらう?』
『いえ。大丈夫です。一人で帰れますので』
『あらそう…?きおつけてね』
『はい』
保健室からでると、亮が肩をかしてくれた。
『おまえ一人で帰れるのか?』
『大丈夫だって!帰るころにはさっきより痛みはひいてると思うし!』
教室に戻ると、もうみんな帰る準備をしていた。
私も席に着くと、机の中から教科書を取り、バックの中に入れた。
『帰りの挨拶をする。礼』
下駄箱に着くと、外では雨が強く降っていた。
『ヤバ!私傘持ってないのに』
私は頭の上にバックをのせ、左足を引きずりながら家に向かった。
私の家は歩きで帰れるけど遠い。
雨で体全身がずぶ濡れになってしまった。
痛い足をひきずりながら歩いていると、後ろから声がした。
『美咲!』
後ろを振り向くとずぶ濡れになりながら私の方へ走って来る亮の姿があった。