Birthday Present
『優しい?どこがぁ〜。白山亮私のこと見てブスとか言ってきたんだよ』
『え?嘘…私ら女子にブスなんていうの?』
友花はビックリした顔で聞いてきた。
『言うって!やっぱり噂と一緒なんだ』
『噂?何それ』
『え…知らないの。……噂だと白山亮は怖くて女使い荒いって』
『え〜ありえないって!!白山君が怖くて女使い荒いなんてっ!!』
『バカ!声でかい…』
私は友花の口をおさえた。
白山亮やクラスのみんなは私達のことを見てきた。
もしかして…ヤバイ?
白山亮がこっちに向かって来た。
『あ!白山君♪』
友花がキラキラさせた目で白山亮を見つめる。
白山亮は友花の顔を見てニコッと笑った。
そしたらすぐ顔つきを変えて私の方をみた。
そして私のことを抱き抱えた。
『わっ…ちょっと何すんの!?下ろしてよ!!』
私はジタバタ暴れた。
『ごめん。ちょっとこいつ借りるね』
『ど…どうぞ…』
友花の目がハートになった。
まじ…「どうぞ」って…。
助けてよ〜。
そして白山亮は教室から出て、廊下の真ん中を堂々を歩いた。
みんながこっちをジロジロと見てくる。
『やだっ…下ろしてよ!!』
私が言った瞬間、白山亮は私に顔を近づけ、小さい声で言った。
『…あんまり暴れると…落とすよ…』
え…。
私はその言葉を聞いたあとは何も言わなかった。