Birthday Present



『どうせ組むなら私は白山君がいいなぁ〜』

『私は中沢君がいい!』

…亮も中沢君も大人気…中沢君はわかるけど亮は……。

でも私もペア組むなら中沢君がいいなぁー…なんて。

くじの箱に手を突っ込み引くと書いてあった番号は“6”

『6かぁー誰だろ?』

『美咲!引いた?』

『うん。友花は?』

『私も引いたよ』

私の顔の前に引いた紙を見せる。

『ペア誰だろうねー?』

『うん』

その時後ろの方から声がした。

『白山何番だった?』

『俺は9。中沢は?』

『えーっと“10”』

私中沢君と同じ番号じゃないや…。

暗い顔しながら自分の引いた紙を見つめていると友花が私の肩をポンッと叩いた。

『私の番号。美咲と交換してあげる』

『え…?』

『私のは10。中沢君とペアだから交換してあげるって言ってるの』

『いいの…?』

『うん。だって美咲。中沢君とペア組みたいでしょ?』

『うん…』

『じゃあはい!交換』

友花は私が持っていた紙をとり友花が引いた紙を私の手わたす。

『本当にいいの?』

『あたりまえじゃん』

『ありがとう!』

私は友花に飛びついた。

『あ!美咲ちゃん。何番だった?』

そう言ったのは中沢君。亮も一緒だ。

『じゅ…10番です…』

『じゃあ俺と一緒だね。よろしく』

『よろしく…です…』

『じゃあ1番のペア!から行って』

部長が言うと1番始めのペアが暗い夜道に向かった。



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