Birthday Present
―次の日―
『ふぁ〜…』
私は昨日あまり寝れず、朝食中大きなあくびをしてしまった。
『でけーあくび』
『な…』
私は後ろを向くと私の頭の上に腕をのせながら亮が立っていた。
『何よ失礼ね!しかたないじゃない。あんまり眠れなかったんだから』
『ふーんそうなんだ…』
そう言うと亮は私のお皿から卵焼きを一つとり口に入れた。
『あぁ…!私の卵焼きぃ〜…』
私がお皿を悲しそうに見つめていると同じテーブルで食べていた女子達が集まってきた。
『私の卵焼きもあげます!』
『私のポテトサラダも…』
なんだ…他の女子から貰えるんなら私じゃない人から貰えばいいのに…。
あげたわけじゃないけど…取られた。
『ん―…俺、美咲からしか貰わねーからさっ』
『えっ!?』
はいぃー!?
何でわざわざ私からとか言うわけ?
少しパニック状態になった私に周りにいた女子達がすごい目つきで睨んできた。
何で私がぁ〜…。
『こいつさぁ〜卵焼き嫌いだから俺が貰ってあげたの』
は?
『あらそうなんだ。勘違いしちゃった、ごめんね荒川さん』
『は…い…』
女子達は急に表情をコロッとかえ亮に笑顔で迫っていった。
私はあまり気にせずまた朝食を食べはじめた。