Birthday Present
ハードな練習が続き今は休憩時間。
スポーツドリンクを片手に持ちゴクゴクと飲みはじめる。
『ぷはぁ…生き返るー』
『だよねー汗だくだし…太陽が窓から差し込む…』
『じゃあ次は男子の試合の見学。ちゃんと見とくのよ』
『はい!』
私達は男子の邪魔にならないように2階へと上った。
『でわこれからA対Bの練習試合を始める。礼!』
『よろしくお願いします!』
試合はどんどん進んでいった。
『ヤバイよー中沢君…Aチームが負けてるぅ〜』
『白山君かっこいい。Bチーム頑張って!』
女子達の大きな声援が体育館中に響く。
『あと5秒!…3ポイントじゃないとAチーム負けちゃう〜』
中沢君…亮…。
どんな表情をすればいいかわからなかった。
『あ!中沢君が3ポイントの体制に…!』
『でも時間!!』
女子達は真剣に中沢君を見つめた。
『5・4・3…』
中沢君がシュートをうった。先輩達はカットができなかったみたい。
ゴールの上でボールがくるくると回る。
『2・1……』
――ッー……
―シュッ…
『ピー試合終了Aチームの勝ち!』
『やったぁ〜中沢君が勝った!』
『白山君が負けるなんて…!』
盛り上がる体育館の中私はピクリとも動かずその場に立っていた。