Birthday Present



『11番は……白山だな』

『はぁー…まじかよ…』

私の隣で頭をかきながらガッカリしていた。

『じゃあ、二人目は……』

先生がひいたもう一枚の紙をひらこうとした時、誰かが声をあげた。

『先生ー!私がやりますぅ』

『え!?じゃ…じゃあ私がやります』

『いえ、私がやります』

次々と女子達が手を挙げる。

多分亮がやるからだと思う。

『…人数多すぎだ、この紙の番号の人にする!みんなこれで平等だからな』

『えー…』

『私にあたりますように…』

女子が一斉に手をあわせ、祈り始める。

どうでもいい私は机に肱をついた。

『えーっと、番号はー…6番』

『6番って誰だ?』

『えーっと6番の席の人はー』

6番の人たいへんだろうな。

まぁ、女子だったら嬉しいんだろうけど。

『6番は荒川だな』

荒川か、大変だねぇ。

―ガタッ

『って、私!?』

私はビックリして椅子から立ち上がった。

『白山、荒川、よろしくな』

『は…い』

『はいはい』

私は力が抜けたように椅子に座る。

『二人は今日放課後残れよ』

めんどくさい…。

そのあとの授業は気がのらなかった。



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