Birthday Present



『あれ?ここで何してるの』

私の目の前には一人の男子生徒が立っていた。

『あ…っと…先生に立たされてて…』

『そうなんだ。…隣に座ってもいいかな?』

『ど…どうぞ』

その男の人は私の隣に座った。

授業中なのに何でいるの?

まさかこの人も立たされてる?

『今授業中だよ?何で廊下にいるの?』

『図書室に調べるものがあったから。先生に許可とったし。今は図書室に行こうと思って』

『え?じゃあ行かなくていいの?』

『別にいいよ。今は君と話していたいし』

その人は優しい笑顔を見せた。

ドクン…

胸の鼓動が高く鳴りはじめる。

あれ…?私どうしちゃったの…。

『君の名前は?』

『あ…荒川美咲…。あなたは?』

『俺は“中沢 渉”よろしくね美咲ちゃん』

『よ…よろしく…お願いします…』

『あれ?何で敬語なの?』

中沢君を見るとなんだかドキドキするし顔が赤くなる…。なんでだろう?

『どうしたの?人の顔ジーっと見て』

『な…何でもない』

私は顔の前で手をブンブンふった。



……わかったきっとこれが“恋”なんだ。

私は中沢君が好き…。

……好きだけど、どうすればいいの?

そく告白?

友達関係からスタート?

……そうだ!友花に聞いて見よう。

『じゃあ俺、そろそろ行くね』

『うん…』

そう言うと中沢君は長い廊下の向こうに行ってしまった。




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