Birthday Present



家に帰ると真っ先に部屋に入ってベットに横なった。

ぐちゃぐちゃになった頭を整理したいから。

亮の告白の返事はどうしよう。

今日のこと、なんでもないって中沢君と未織になんて説明しよう。

私はずっとそのことを考えていた。

―次の日―

別に休む理由もないからいつも通りに学校に登校した。

昨日ずっと考えて気持ちの整理もできたし、今は何の迷いもない。

―ガラッ

『おはよー』

『美咲、おはよう』

『おはよう友花』

席に座ると隣の席を見た。

亮の鞄はあったけど、亮の姿は教室のどこにもない。

廊下とか他の教室だと思う。

私はとくに何も気にせずに普通に友花と話していた。

『あれ?美咲、目赤くない?』

『え…そんなこてないと思うけど?』

『ん…ならいいけど…』

友花には昨日のことは言えないと思った。

友花は大事な友達だけど今回のことにはなにもかも関わってないし、変なことになったら困るし。

この時、“あんな”大変なことになるなんて考えてもいなかった。

私の迷う心のせいで二人とも傷つくことになってしまったことは今でも後悔している。

もっと他に何かやり方があったんじゃないかなとか。

どうして私はすぐに行動しなかったのかなとか。

今考えても無駄だよね。

だってあの時私は何もしなかったのだから。



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