Birthday Present
『『ワァッ!!』』
『みんなの声だ…まさか大会終わったの…?』
やっと学校に着いたと思ったら、すぐにみんなの歓声が校庭のほうから聞こえてきた。
制服すら着てないため、私は先生に見つからないように隠れながら校庭に向かった。
『これで表彰式を終わります』
『え…終わり…?』
先生の声と同時に生徒のみんなが解散した。
先生や生徒のみんながいなくなった校庭に中沢君だけだのこっていた。
『中沢君…』
『み…美咲ちゃん、あっち…で話そう?』
中沢君が指をさす場所はここから一番近い場所の保健室。
『う…ん』
中沢君が歩きだしたのと同時に私は中沢君について行った。
―保健室―
『保健室に来るのも久しぶりだなぁ』
そう言いながら保健室のベットに静かに座る。
『…大会の結果聞かないのか…?』
中沢君が私の隣に座る。
『白山のヤツわざと負けたんだ…』
『え…』
『走ってる時に俺転んでさ…でも美咲ちゃんをかけた勝負だから負けられなくて、全力で走ったんだ。もう少しでゴールって所で白山のヤツわざと転んだんだ。俺はそのまま走ってなんとか一位にはなれたけど。あいつの実力なら余裕で一位になれたはずなのに…』
中沢君が下を向く。