Birthday Present
校舎から走って出たあとも、私はひたすら走り続けた。
亮…。
私はいつから君が好きだったの?
君はいつから私のことが好きだったの?
中沢君と未織が両想いになったあの日?
あなたと隣の席になった日から?
あなたはいつから私のことを想ってくれていたかはわからない。
ただ、私は亮が好きなだけ。
そんなことを考えながら走っていると私より少し前を歩いている亮を見つけた。
『亮!』
亮に向かって叫んだ。
『美さ…』
亮が振り返ると同時に私は亮に勢いよく抱き着いた。
『美咲なんでおまえ…ここに中沢はどうした!』
『私…ハァ…ハァ』
少し呼吸を落ち着かせる。
『…私、亮のこと傷つけてばかりだった…許してなんかもらえないと思う…』
私はあなたを何回傷つけたのだろう。
『だけど…あなたが好き…!亮のことが大好きです』