Birthday Present
『よ…よかったぁ…』
『美咲にもまだチャンスがあるよ!!』
友花は私の肩の上に手を置いた。
『うん……』
―帰り―
鞄を持って、友花の所に向かった。
『友花帰ろう』
『うん。あとさまだ明るいしクレープでも食べない?』
『いいねぇ〜。じゃあ行こう』
私達は駅の近くのクレープ屋“ANGEL”に向かった。
友花はバナナチョコレート。
私はカスタードストロベリー。
『お待たせしました』
クレープをわたされると、いい香が鼻にひろがる。
一口食べると…
『おいしぃ〜』
『うん。ちょーうまい!』
話しながら食べていると後ろから声がした。
『何食ってんだよ』
『ふぇ??』
後ろを見ると立っていたのは“亮”だった。
『し…白山君!』
友花がベンチから立ち上がる。
『クレープかぁ〜美味そうだな…一口もらうぞ』
そう言うと亮は私のクレープにかぶりついた。
『うん。美味い!』
私のクレープを持つ手が震えた。
私がこのあと食べたらか…か…か…間接キスだよね!?
『あれ?おまえ食わねーの?』
『た…食べるよ』
私はクレープを口元に近づけると口を小さくあけ、食べた。
『…………』
間接キスでもキスはキスだよね?
もうヤダァー。友花ジッと見てるし……。
『うーん…おまえちょっと来い!』
『え?』
亮に腕を引っ張らた。
『ワリイこいつ借りるな。池田は待ってないで先帰っていいぞ』
あまりにも急すぎたため、友花がボー然としていた。
今度はどこ行くのよ?