SSシリーズ
ハジメちゃん日記。
○月×日(月)
今日は彼女の良(ハジメ)ちゃんと一緒に帰りました。
ハジメちゃんの荷物はいつも沢山の参考書やノートが入っていて重たい。
時々おいて行かれそうになりました。
○月△日(火)
今日はハジメちゃんと一緒に帰りました。
ハジメちゃんは最近海藤先輩と仲良くしてるみたい。
俺的にはあんまりよろしくないのになー。
○月□日(水)
ハジメちゃんと喧嘩した。
ごめんなさい。
○月●日(木)
嫌だ嫌だ嫌だやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ
○月▼日(金)
ハジメちゃん、好きです。
それは、ただの嫉妬だと、気づいて欲しい。
ハジメちゃんをいつもどうりに迎えに行った俺は、あまりみたくない光景を目にしたのだ。
三年生の海藤先輩。ハジメちゃんと同じクラスらしい。がたいの良くて、スポーツしてそうなかんじの先輩とハジメちゃんは最近仲良しみたいだ。
こんなことでもイライラしちゃう俺は正直自分でも呆れるくらい子供で。
最近よくハジメちゃんと海藤先輩をむりやり引き剥がしてハジメちゃんを連れて教室を出るのだった。
今日で、3日間連続。
「…、海藤先輩、とか、」
「なんでそんな海藤をばかにすんの?あたしの友達じゃん」
怪訝そうに眉をよせるハジメちゃん。
ああ、違うのに。怒らせたいわけじゃ、ないのに。
「ちがくて!海藤先輩が、ハジメちゃんのことみてる目が、」
「は?」
「え、いやだから、」
「烈の言ってること、意味わかんない」
「……」
「海藤はイイ奴だよ、相談にも乗ってくれるし。顔あわせるたびにつっかかるのやめてよ」
「わかってねーのは、そっちだろ」
少し、無神経だ、と大好きなハジメちゃんなのに、思わず低い声がでた。
「じゃあ別れる?」
そんなに簡単に
別れを告げられるなんて。
誰が予想すんだよ。ふざけんな。