ネリの空。





でも、どこにもいなかった。


これで本当に、お別れ?


……いくら幼なじみだからって、そんな急にいなくなられたら悲しいじゃない。


とぼとぼと歩いていると、公園のベンチに座っている男の子がいた。


「…登っ」


それは登だった。


登は、私に気付いたようで…


「あぁ、ユウリか」


とか呑気なこと言ってる場合じゃないでしょう!!


「なんで、来てくれないのよ…」


「………ユウリ」


「ずっと、待ってたんだから…」


「ユウリ……」


「あんな山の中に女の子1人置き去りにするなんて…ひどいよ…」


「ユウリ」


「………」


「……ごめんな」


なんで…笑ってんのよ。


泣いてよ、泣けばいいじゃない。


目にたくさんの涙溜めちゃってさぁ…


我慢、しないでよ…。





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