Black loves 〜最強総長の彼女〜
幸せ
「…可愛い」
タトゥーをしているのか、頬に黒の蝶がいる女の子。
もう片方にはくっきりとした傷があった。
美少女って言葉より、"可愛い美人"というのがぴったりなコだと思った。
「藍が?」
礼がびっくりした声を出す。
「うん、可愛いすぎ」
「性格クソ悪ぃから」
藍って女の子の後ろのモデルみたいに足の長い男の人が綺麗な笑みを作る。
その人の声は何かを包み込むように安心させてくれた。
「こいつ剣二」
「…よろしく」
「春花?」
なんの遠慮もなくあたしの名前を呼び捨てでよぶ藍ちゃん。
「なに?」
きっとあたしの方が年上。
「あんた、何者?」
怪訝そうな顔で首を傾げる藍ちゃんはやっぱり可愛い。
「何者っていわれても」