詩リレー集

口実




突然の電話
君は驚いたような声で

「どうしたの?」

なんとなく声が聞きたくなった
それだけじゃだめなのかな

「雪が降ってたから」

思わず飛び出した言の葉
受話器越しに君は笑う

「外、晴れてるよ?」


「…君に笑って欲しかったんだ」

慌ててする言い訳
そう、だから電話なんかしたのだ と


…ごめん 嘘。
そんなのただの口実

本当は君が好きだから


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