クラウンリバー
零様の顔が近くに!赤い。そして…。






「軽いな…。」






「いやぁ~!私も私もぉ~!!」






抱きつく留衣様。
「うわっ!止めろ留衣…。」






三人でキングサイズふかふかソファへダイブ。





「あらあら…。かわいい。」





ぬいぐるみが散乱し、美しい絵梨香様の顔が見えて気絶した。





「留衣…。」





「ごめんごめん!あれ?」




「寝かせておけよ。」





ソファから抱き抱え。奥のベッドに寝かせる。





幕をあげながら広間へ戻る。
「司に知らせる。」





「はいはい。」
ピュイ!と呼び笛…。






クリムゾンの鳥に…。
優雅に滑空してくる大きな鷲…。





「司探してきて!よろしくね。」





二匹は優雅に天窓から出て行った。






「帝王が迎えに行ったのにここにいるってことはそうとうイライラしてるかも。」





「だろうな。」





「助けて差し上げないと。」





三人は目を合わせてため息をついた。





「雀が鷲に喰われるな…。」





「ノー!私が打ち落とす!」




「留衣頼むから少し黙れ…。」



「私は…。大丈夫だと思います。」





「?」





「化ければいいんですの…。かわいいメガネちゃん。」






「なるほど。」





「ドレスどれがいいかな?零はあっち行った行った!」





鼻歌混じりに留衣はドレスを選ぶ。
「かわゆい雀が孔雀に化ければ鷲もあんびりばぼ~。次いでにダンスパーティやっちゃお!主催は我が寮で取り仕切るから!なーはははは!」






「よろしくね。私は…。」





「絵梨香はおめかしして。人魚がいないとダメよ!ミスマーメイド。」






ニコッと微笑み返す。
柔らかく美しい人魚。
明るく笑う二人の寮長は小さな雀を孔雀へ変えていく。
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