光の子
「私は、お金目当てで亜希ちゃんと一緒にいるわけじゃない。
私と亜希ちゃん、すごく似てるの。
亜希ちゃんといると、安心できる。
責められてない、って」
「…俺、責めてなんか」
「お姉ちゃんと矢楚が、
みんなに誉められるのを見てると、
私は、自分が責めらてるような気がしてた。
ずっと」
興奮した美鈴の声とは対照的な、
落ち着きのある声がリビングに響いた。
「なぁに、白熱してんの?」
上の姉、沙与が、予備校から帰ってきた。