光の子





「私は、お金目当てで亜希ちゃんと一緒にいるわけじゃない。

私と亜希ちゃん、すごく似てるの。

亜希ちゃんといると、安心できる。

責められてない、って」




「…俺、責めてなんか」




「お姉ちゃんと矢楚が、
みんなに誉められるのを見てると、

私は、自分が責めらてるような気がしてた。

ずっと」




興奮した美鈴の声とは対照的な、
落ち着きのある声がリビングに響いた。




「なぁに、白熱してんの?」



上の姉、沙与が、予備校から帰ってきた。



< 151 / 524 >

この作品をシェア

pagetop