【長編】FOUR SEASONS
舞台の袖で呼吸を整える。

心臓は今にも爆発しそうなくらい早鐘を打って緊張に手は震えている。

大丈夫、ちゃんと踊れる…

自分に言い聞かせて舞台の正面を見据える。

緞帳の下りた舞台では、先の出し物が終わりセットを急ピッチで差し替えている。

もうすぐ、あたしの出番……。

大丈夫、客席には、パパもママも見ているし、麻里亜も来ている筈。

孝宏先輩は…大丈夫だっただろうか。

あたしの頼んだとおりに、先生を連れ出せただろうか


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