【長編】FOUR SEASONS
「優華、すごかったな。俺…鳥肌が立ったぞ」

それでも、優華の好きだと言った笑顔を貼り付けてニッコリと笑うと、労うようにそう言ってみせた。

俺はちゃんと笑えているだろうか。

そう思っていたとき、優華が俺を見て一歩後ずさりするのが見えた。


――!優華が…俺を避けた?


その瞬間、それまでの不安が嫉妬となって表れた。

俺から逃げようとしてよろけた優華を腕の中に閉じ込める。

どうして――?

誰なんだ――?

おまえの好きな奴は誰なんだ――?

こんなにもおまえが愛しいのに…


優華俺を見て…

おまえが好きだ…

気が付いたら優華を壁に押付けて問い詰めていた。


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