【長編】FOUR SEASONS
どの位そうしていたんだろう。
その時間は一瞬だったようにも思うし
永遠だったようにも思う。
時間の感覚なんてもう無くなっていた。
優華の後ろ姿が廊下の先に消えていく幻影を何度も見て、その度に心が押し潰されそうな後悔と苛立ちに襲われる。
どんな顔をして優華に会おう…
先ほどの泣き出しそうな彼女の顔を思いだす。
優華は俺を好きだと思っていたけれど…
それは俺の勘違いだったみたいだな。
あんなに想い焦がれている相手がいるなんて知らなかった。
優華が好きなのはどんな奴なんだろう