【長編】FOUR SEASONS



「いやっ、行かないで……たかちゃん」




優華の声に凍り付いていた心臓が、一気に溶けていくのを感じた。


―― 行かないで……たかちゃん ――


驚きに目を見開き振り返る。


その時間が


何故かスローモーションのように


無性に時間が掛かった気がする。


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