【長編】FOUR SEASONS
先輩の差し出す手に指を絡めるようにして手を繋いで歩く。

今までだったら人目を気にして決してしなかった事を、付き合い始めてから先輩は堂々とするようになった。

もう、我慢する事は止めたんだ。って、先輩は言うけれど、あたしはやっぱり先輩のファンの女の子の視線が気になったりする。

でも先輩は片時もあたしから離れない。

いつも見守っていてくれる視線を感じる。

だから、負けないって決めたの。

自分の気持ちに偽りは無いから、誰もが認める『沖崎孝宏の彼女』になるって。


微笑んで私を見つめる先輩が、ずっとあたしの傍にいてくれる。

それだけで、あたしは強くなれる。

どんな事にも立ち向かっていけるから。

これからもずっとこの手を離さずに、あなたの隣りを歩いていきたい。


孝宏…あなたが大好き


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