【長編】FOUR SEASONS

映画を観た後、あたし達は少し遅めのランチを近くのカフェで楽しんでいた。

映画はＳＦのアクションもので、恋愛要素もあったので、アクションが観たいといった先輩とラブロマンスが良いと言ったあたしの意見が両方叶えられて、二人とも大満足だった。

二人で映画の感想を話したり、麻里亜とセルデュ先生の噂話をしたり…。

他愛も無い会話だったけれど、それでも二人でいることが楽しくて、あたしはきっとバカみたいにニコニコしていたと思う。

｢優華、楽しそうだな。」

そんな言葉が先輩の口から出るくらい、あたしはテンションが高かったみたい。

｢フフッ、楽しいですよ。あ、先輩は楽しくない？」

｢楽しいよ。優華が俺にこんなに笑ってくれる日が来るなんて思ってなかったからなぁ。」

｢あたし、笑ってなかったかな？　そんなこと無いと思うけど。」