【長編】FOUR SEASONS
先輩の言うあたしたちの時間が止まった場所―…

小さなブランコ

カラフルな鉄棒

可愛いおままごとハウス

どれをとっても懐かしい、あたしたちの思い出の場所がそこにあった。

秋のオレンジ色をした大きな夕日が、その風景を蜂蜜色に染めている。

心の中の懐かしい情景と重なって、幼い頃の記憶が蘇ってくる。

「懐かしいだろう?卒園してから一度も来た事ないよ。優華は?」

「あたしも。10年ぶりだ。」

「そうか、じゃあ俺は11年ぶりってトコかな。でも、全然変わってないんじゃないか?」

「うん、そうだね。」


< 166 / 323 >

この作品をシェア

pagetop