【長編】FOUR SEASONS
「何だよ優華。そんなに可笑しいか?」

「アハハッ。だって二人ともすごく仲がいいんだもの。…優しくてステキなお母さんですよね。」

「今はな…。今年の春までは最悪の親子関係だったぜ。」

「…おか…おばさんが言っていた話、本当なんですね。ずっと荒れていておばさんとも上手くいっていなかったって。」

一瞬お母さんって呼んでしまいそうになって、慌てて言いかえる。こんな時、何て呼んだら良いんだろう。

昔は『たかちゃんのおかあさん』って呼んでいたけれど、今は孝宏先輩をたかちゃんとは呼んでいないし、今更その呼び方もできない。

悩んでいると、先輩が眉間に皺を寄せて顔を近づけた。

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