【長編】FOUR SEASONS
けたたましいサイレンと共に、救急車で病院に搬送された孝宏は、すぐに手術室に運ばれた。

手術中のランプが点灯し、それまでの慌しさが嘘のように廊下が静寂に包まれた。

恐ろしいほどの冷たい時間。

時々響く足音が、静寂を破るたびに心が凍るような恐怖感が湧き上がってくる。


お願い…

どうか無事でいて

お願い…

あたしをおいて逝かないで




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