【長編】FOUR SEASONS
真っ白な雪の降りしきる中、小さな女の子が俺の前に立っていた。
その手には綺麗にラッピングされた小さな包み。
そっと差し出された小さな手に触れると、温かい体温が俺へと流れ込んでくる。
温かいその手を離したくなくて、そっと握り締める。
少女は優しく微笑んで、俺にチョコレートを差し出すと唇を動かした。
何を言っているのか聞こえなくて、唇の近くに顔を寄せる
不意に額に触れた少女の柔らかい唇。
額に…
頬に…
唇に…
温かい想いが流れ込んでくる
俺を呼ぶ彼女の心の声が胸の中に響いて、意識を揺さぶった