【長編】FOUR SEASONS
「ここ何年もクリスマスパーティなんて出来なかったから凄く嬉しいわ。
何もかも優華ちゃんのおかげよ。」

そう言ってあたしに抱きつく孝宏のお母さんに、ふわりと抱きしめる孝宏の癖を思い出す。

あぁ、やっぱり親子だなぁ。

孝宏はこうして抱きしめられて育ったんだ

そう思うと何だか幸せな気分になる。

孝宏、あなたはとても愛されて育ったんだね。

すれ違った時期があったにせよ今はとてもいい親子に戻れたんだと思う。

あたしのおかげなんて言われるとくすぐったいけれど

ずっとすれ違ったままでなくて良かったと心から思う。


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