【長編】FOUR SEASONS
「…絶対に優華をおいて逝ったりしないから。
今日はイヴだからな。神様に誓うよ。
絶対におまえを独りにはしない。
…そんなに泣くなよ。
優華は俺の花嫁になるんだろう?
必ず幸せにする。
きっとそうなれるように俺、頑張るからさ。
ずっと俺の隣りでいつだって笑って見ていてくれよな?」

「ん…。孝宏…還って来てくれてありがとう。
あたしを命を懸けて護ってくれてありがとう。
助けてくれて…本当にありがとう。」

あたしの言葉を聞いて、孝宏は堰を切ったように激しく抱きしめた。

貪るように唇を求める彼の想いに、応えようと必死に激しい想いを受け止める。

「優華が俺を助けてくれたんだよ。
俺の中にはおまえの血が流れている。
おまえはもう俺の一部なんだ。
黄泉の国で、あの真っ暗な空間の中で、何もかも…記憶の欠片さえも無くしかけていた俺を救ってくれたのも優華の声だった。
優華がいたから今ここに俺がいるんだ。」


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