【長編】FOUR SEASONS
「まだ酔ってるんだろう? 寝てろよ。」

何とか俺から引き剥がした優華を無理やりベッドの中に押しこんで、頭から布団をかけると視界から遠ざける。

布団の中でもぞもぞと動く様子を見てようやくホッと息をついた。

あのままキャミソール姿で、あと5分もいられたら、絶対に押し倒していた自信はあるぞ。
……自慢できる事じゃねぇけど。

ここまで振り回してただで済むと思うなよ?

この償いは必ずしてもらうからな。

何で償ってもらおうかと思考を巡らせていると、モゾモゾと優華が布団から顔を出してきた。

「孝宏~♪お願いがあるんだけど。」

上目づかいで俺を見てくるその仕草に
『やっぱりかわいいなぁ』などと頬が緩んでしまう俺って、本当に優華に弱い。

思わず微笑んで応じてしまう。


「……眠れないから腕枕してくれる?」


優華、おまえが悪魔に見えるよ。


俺、絶対今晩眠れないだろうな。



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