【長編】FOUR SEASONS
なんて切り出そうかと考えつつ教室のドアを開けると、机に突っ伏すようにして座り込んでいる麻里亜が目に入った。

どうしたんだろう?

なんだか落ち込んでいるみたい。

こんな時に話さなくても、様子を見て機嫌の良い時に切り出そう。

そう思って麻里亜の傍へと歩いていくと「おはよう」と声をかけた。


でも……


あたしの顔を見るなり麻里亜が最初に発した言葉は、「おはよう」ではなく「あけましておめでとう」でもなく…。


「優華! 孝宏先輩と婚約して同棲してるって本当なの?」


……という拡声器もビックリの大音量の雄叫びだった。


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